Islands



東京都心から最も近い離島、東京諸島は
海に囲まれ光害が少なく、どの島でも四季を通じて美しい星空をご覧いただける
まさに「プラネタリウムアイランド」。
夜空に輝く無数の星にそれぞれ個性があるように、東京の島々もたくさんの個性や魅力を持っています。
星の神話になぞらえて、島の宝物を見つけに行きましょう。
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島の星空
大島
伊豆大島のシンボルである「三原山」。
その雄大な姿は人々を惹きつけ、島民からは「御神火様」として崇められてきました。
年間を通してハインキングを楽しむことができ、夜には満天の星空を間近に見ることができます。
そんな三原山には知られざる逸話が。
1984年公開の映画「ゴジラ」は、大島三原山火口へゴジラを誘導して結末を迎えました。
1986年には実際に三原山が大噴火し、三原山頂上にある三原神社は奇跡的に被災を免れますが、お社を避けた溶岩流がゴジラの形そっくりな岩を作り上げました。
この岩は「ゴジラ岩」と呼ばれ、親しまれています。また被災を免れた三原神社はパワースポットとして今でも多くの人が参拝します。

「ガンマ線天体」と呼ばれる、宇宙で高エネルギーの放射線を放出する天体をつなぎ合わせて作られた星座です。
「ゴジラ座」と一緒に、「エッフェル塔座」や「星の王子さま座」などユニークな星座が新たに認定されました。

星に照らされた純白の十字架が神秘的です。
利島
東京から南に約140km、太平洋にポツンと浮かぶ三角形の島、利島。
人工的につくられたピラミッドではないかとの仮説があるほど、端正な円錐のかたちをしています。
島は、ピラミッド型の正体である宮塚山を中心にして周囲を断崖絶壁に守られるように囲まれており、縄文時代からのいにしえの歴史が多く残っています。
人口約300人、周囲約8kmと東京諸島最小の島でありながら、島内には7つの神社と1つの寺があり、まさに神秘の島。島民は信仰を大切にし、厳しい自然の中をみんなで寄り添い合い生きてきました。
正月三が日には「山廻りの日」として米とお神酒を持って、一番神様、二番神様、三番神様の順に山沿いにある三か所の神社に参拝します。
そんな島民の信仰の中心となっている宮塚山ですが、冬には約20万本の椿、初夏には「世界最大のユリ」と言われるサクユリ、そして夜には美しい星空と闇のなか妖しげに光る「シイノトモシビダケ」が見られます。秘境・利島ならではの自然をご覧いただけます。

3等星と4等星から出来ていますが、整った三角形の形をしているため見つけやすい星座です。
紀元前1200年頃には既にあったとされ、ナイル川の三角州を表していると伝えられています。

特に、新東京百景にも選ばれた南ヶ山園地は絶景ポイント。
新島・式根島
新島村は、新島・式根島の2島からなります。
かつて新島と式根島は陸続きでありました。
江戸時代に元禄大地震の津波で分かれたとういう説がありますが、現在も事実かは判明していません。
この2島は大変近く、島間の連絡船を使えば「アイランドホッピング」を楽しむことができます。
新島も式根島も、白い砂浜に映える「ミルキーブルー」の海が自慢です。
新島は太平洋から打ち寄せるパワフルな波に魅了され、国内外のサーファーたちが集まるサーフィンの聖地として知られます。
一方、式根島は穏やかで海水の透明度が高い入り江が、家族でも安心して楽しめる海水浴場として人気です。似ているけど少し違う、双子のような島々です。

神話では、双子を乗せた船が激しい嵐に遭いますが、突然2人の頭上に大きな星がひとつずつ表れ、大嵐は去り難破の危機を逃れます。
そのため、ふたご座は古くから航海の守り神であり、船にとって縁起の良い星座だと言われています。

サーフスポットとしても有名です。
ビーチのシンボル「メインゲート」から覗く星空が印象的。

今にも泳ぎだしそうです。
昼間は小さな子どもも遊べる公園施設で磯釣りスポットとしても人気。
神津島
「神々が集う島」、神津島。
その由来は大昔に東京諸島の神々が神津島に集まり、それぞれの島に配分する水の量を決める会議が開かれたという伝説にあります。
その舞台になったのが、島のシンボル「天上山」。
天上山は島の水がめとして今でも良質な水が湧き続け、この水から作られる美味しい焼酎は島の宝として島内外から愛されています。


レジャーシートを敷いて、寝転びながら見るのが最高です。
三宅島
温暖な気候と黒潮に恵まれた三宅島の海域は、魚の宝庫。釣りやダイビングなどマリンアクティビティを楽しむお客様が多く来島しています。
磯釣りポイントも多く、メジナ・イシダイ・シマアジなどが有名です。
他にも色鮮やかな熱帯魚やサンゴの群生、ウミガメなど、たくさんの生物を見ることができます。
縄文時代より人が住んでいたと言われる三宅島は「歴史の島」ともいわれ、たくさんの神話や伝説、伝統祭祀が残されています。
大漁を祈る内容のものも多く、火山島に暮らす人々にとって、海の幸が大切な宝であったことが伝わります。

ギリシャ神話では美の女神「アフロデューテ」とその息子「エロス」が怪物から逃げるため、川に飛び込む際に変身した魚の姿が星座になったとされています。
紐でつながれているのは、母と子が離れないように、という意味が込められています。

朝と夜が移り変わる瞬間のグラデーションは絶景。
昼間は天気が良ければ北は大島から南は八丈島まで東京諸島の島々を一望できます。

この海岸へ下る道路脇には「大里東遺跡」があり、弥生時代の住居や土器が発掘されています。
御蔵島
御蔵島といえば世界有数のイルカの生息地。島の周辺には野生のミナミハンドウイルカが生息しています。
陸地に近い浅瀬に定住しているため、島の高台からも姿を見ることができます。
船に乗り間近に観察するイルカウォッチングや一緒に泳ぐドルフィンスイムは大人気のアクティビティ。
親子のイルカにも出会うことができ、特別な感動を味わえます。
島を守るように周囲を断崖に囲まれた御蔵島は、「神様が宝を置く蔵としてつくった島」という伝説があります。
島に住むイルカたちや、美しくて豊かな湧水こそが、その宝物なのかもしれません。


おすすめは港近辺。
街灯が光を避ければ、流れ星を見られることも多いです。
八丈島
ヤシの木や色鮮やかな花々に迎えられる常春の島、八丈島。
東京から一番近い南国として毎年多くの若者が訪れます。
そのむかし八丈島とその隣の青ヶ島には、男女が一緒に暮らすと海神様の祟りが起きるという言い伝えがありました。
八丈島は女性だけが住んでいたため「女護島(にょごしま)」と呼ばれ、男性は青ヶ島に住み、1年に1度だけ男性が女性のもとへ通っていたそうです。
平安時代末期、保元の乱に敗れ島流しにあった源為朝がこの習慣を断つため八丈島へ渡り妻と一緒に暮らすようになったことから、島の人々は愛する人と一緒に暮らせるようになったといわれています。
七夕伝説のようなお話ですが、織姫と彦星の間に美しい「天の川」が流れているのと同じように、今もこの2つの島の間には、海の恵みを運ぶ「黒潮」が流れています。

こと座の1等星・ベガは、七夕伝説の「織姫星」として親しまれています。
一方の「彦星」は、わし座の1等星・アルタイル。
この2つの星と、白鳥座の1等星・デネブで「夏の大三角形」を構成します。
天の川によって引き離された「織姫」と「彦星」ですが、1年に一度、七夕の夜にだけ白鳥座の「デネブ」が橋渡し役となり会うことができるのです。

近くには関ヶ原の戦いで敗れ、八丈の地へ島流しとなった宇喜多秀家と正室・豪姫の像が並んでいます。
全てイメージです。